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ほとんどの会社が役員給与の減額OKでは!?【業績悪化改定事由の解釈が柔軟になっています】

2020年4月20日

 

みなさんすでにご存じのように、役員給与は途中で変更できません。

絶対ダメというわけではなく、臨時改定事由や業績悪化改定事由というものがあれば変更はOKです。

 

臨時改定事由は、役員が就任、退任したとかいうもので、業績悪化改定事由は、会社の経営状態が著しく悪化したというもの。

前者は役員給与を増額か減額する事由に対して、後者は減額する事由なんですが、今回、この業績悪化改定事由について、新型コロナウイルスを影響を受けた場合の取扱いが、国税庁ホームページにて再確認されました。

なんでわざわざ再確認するのかというと、実務的に「会社の経営状態が著しく悪化した」という証明がしにくかったからかなと。

 

でも、今回は、「会社の経営状態が著しく悪化した」という結果が出てからの役員給与の減額だけではなく、「業績の悪化が見込まれるために役員給与の減額をした場合」も、業績悪化改定事由に該当するとの見解を示したので、国税側は柔軟に対応してくれるのかなというかんじです。

 

業績悪化改定事由ってどんな取扱いだったのか

なんだか会社の経営状態が著しく悪化したと聞くと、なにかと使い勝手良さそうやんって思われるかもしれませんが、そうではないんですね。

会社の経営状態が著しく悪化した事由に、「一時的な資金繰りの都合で・・・」とか、「当初の数値目標が達成できなくて・・・」みたいなもんは当然に含まれません。

財務諸表の数値が相当程度悪化したとか、倒産の危機に瀕しているという状況だけでは使えないんですね。

では、どういったものが認められているのか。

 

業績悪化改定事由に該当すると考えられる具体例

例えば、こんなものが該当すると考えられています。

 

具体例

  1. 株主との関係上、業績や財務状況の悪化について、役員として経営上の責任をとる意味で役員給与の減額をする場合
  2. 金融機関との借入金返済について、リスケに応じてもらうために役員給与の減額を余儀なくされた場合
  3. 業績・財務状況・資金繰りの悪化などにより、取引先等の利害関係者への信用維持のための経営改善計画をたて、これに役員給与の減額が盛り込まれた場合

 

ただし、この具体例にも厳しめのハードルがあります。

例えば、1.については、株主との関係上とありますが、同族会社のほとんどは株主=経営者です。
こんな場合、どうなるのか。

客観的かつ具体的に役員給与の減額をしなければならない理由を説明できるようにしておく必要があります。

 

また、3.についても、取引先等の利害関係者への信用維持のための経営改善計画なので、その外部利害関係者からの求めに応じて、当該経営改善計画を開示できるものなのかどうかということも問われます。

 

ちなみに、この理由の説明などは、役員給与の減額をおこなった事業年度の申告時にするわけではありません。

大体が税務調査のときに理由の説明や、場合によっては、説明資料の提示を求められるでしょう。

そのときに説明ができない、資料を用意していないという場合は、税務署に付け入る隙を与えることになるでしょうね。

 

なんとなくでも、イメージとして気軽に業績悪化改定事由は使われへんねんなって、わかっていただけたかと思います。

 

新型コロナウイルスの影響を受けた場合はどうなったのか

現在の新型コロナウイルスの影響は日を追うごとに深刻になり、ヒトやモノの動きが停滞し、将来の見通しや回復状況など簡単に見込めない状況です。

このような状況を鑑みて、国税側も、使い勝手の悪い業績悪化改定事由の取扱いを柔軟にするとの見解を示しました。

 

例えば、飲食店を経営する法人の場合、緊急事態宣言による休業要請や営業時間などの自粛要請により、明らかな業績の悪化が見込まれ、このままでは経営状態、財務状況、資金繰りの悪化が避けられそうにないなど、まだ、実際に大きな影響を受けていない、見込みの段階でも業績悪化改定事由に該当します。

 

じつは、国税庁ホームページで、平成24年4月に追加された役員給与に関するQ&Aでも、業績悪化改定事由について、見込みの段階でも業績悪化改定事由が使える見解を示していますが、下記のとおり、かなり深刻な状況を想定しての見解でした。

 

・・・売上の大半を占める主要な得意先が1回目の手形の不渡りを出したため、その事情を調べたところ、得意先の経営は悪化していてその事業規模を縮小せざるを得ない状況にあることが判明・・・

 

これぐらいの状況にならないと、見込み段階での業績悪化改定事由は使えないというかんじだったんですね。

 

ただ、何度も言うように、いまは、世界全体のヒトやモノの動きが停滞している状況で、国税側もそこまで細かく指摘してこないはずなので、業績悪化改定事由も柔軟に使えると考えてもらって良いでしょう。

 

まとめ

役員給与の減額は、キャッシュを保全するために会社が取れる一つの措置です。

しかし、当然に役員自身にも生活があります。その意味でバランスを取りながらの役員給与の減額になるんでしょう。

いまはある程度、税務リスクのハードルが下がっているので、今回の役員給与の減額が業績悪化改定事由に該当するのかどうか、そのあたりはあまり気にしなくて良いというお話でした。

 

ほんとうは、こんなちっぽけな解釈を示すだけではなく、より多くの企業を救済できるような賃料猶予の法案の成立を目指していますとか、そういう方向で議論していますって言えないのかなって思いますね。

 

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