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中国語に対応できる税務申告サービスはじめました

新たに中国語に対応できる税務申告サービスを開始いたしました。

何年かかるか分かりませんが、英語対応できるよう体制を整える予定です。

ご興味のある方は、ご一読いただけると幸いです。

中国語に対応できる税務申告サービス開始のきっかけ

大阪市中央区という地域柄なのか、中国人経営者の方からの問い合わせをいくつかいただきはじめたタイミングで、叔母からある方を紹介されました。

母親を経由していたこともあって、”ある方”の事前情報は、かなりあいまい。

「司法書士やったかな~」
「弁護士やったかな・・・」
「とにかく申告の相談がしたいみたいやわ」
「あんたの名刺を渡してるから電話あると思う」

ほどなくして、”ある方”から連絡があり、お会いすることになりました。

 

”ある方”とは、中国出身の行政書士の先生で、中国の方のビザの申請手続きをされているとのこと。

相談の内容は、先生自身の申告相談ではなく、そのビザの申請過程で設立された法人の税務申告を引き受けてもらえないかということ。

この行政書士の先生との出会いをきっかけに中国の方と接する機会が増えていくことになりました。

海外の方にとって日本での起業はハードルが高い

行政書士の先生との出会いをきっかけに、海外の方が日本で起業する厳しさを知りました。

その中のいくつかをお話ししようと思います。

まず、海外の方が起業するには、就労ビザの一つである「経営・管理ビザ」を取得しなければなりませんが、このビザの要件が厳しめです。

経営・管理ビザの要件

  • 資本金が500万円以上必要
  • 自宅開業は不可。事業を営む事業所が必要
  • 事業計画書が必要

これはあくまで申請時点での要件です。

ビザ取得の流れは、法人設立→ビザの申請になるようですが、必ずしもビザが取得できるとも限らないようです。

このビザの申請を直接行政書士の先生に依頼できれば良いのですが、現地からの相談・依頼なので、怪しげなブローカーを介して(もちろん多額の報酬を要求されている)というお話も聞きます。

そして無事にビザの取得ができたとしても事業開始以降、緊張感ある経営が強いられます。

スタートアップの時期から固定費の負担が大きい

ビザの関係上、スタートアップの時期から、役員報酬の支給は日本で生活が出来るだけの水準(20万円~30万円)が求められますから、役員報酬+社会保険料+事務所家賃の固定費負担は確定ということになります。

日本人経営者のスタートアップの時期では、このあたりの固定費は必要最低限に抑えるケースがほとんどではないでしょうか。

参考

役員報酬が30万円/月の想定される固定費

①役員報酬 30万円×12ヶ月=360万円

②社会保険料 ①×30%=108万円

③事務所家賃 5万円×12ヶ月=60万円

④合計528万円

スタートアップの時期から、固定費は528万円/年かかることが想定されそうです。

日本人経営者でもこれぐらいはかかるんとちゃう?一年目は赤字にしといたらええんちゃうん

こういった声が聞こえてきそうですが、そんなに簡単に赤字を受け入れられない事情があります。

 

最初の経営管理ビザの期間は、通常1年ですので更新が必要になります。

更新時には経営者として適正か、そして事業の継続性を確認する観点から、納税証明書や決算書の写しなど数多くの書類が求められます。

提出書類から、日本で継続した事業活動を行っているか、赤字や債務超過に陥らず、キチンと各種税金や社会保険料を納税しているかにより更新の可否が判断されます。

単年度での赤字程度では問題ないようですが、継続した売上が立たなかったり、債務超過状態が継続する状態になると、再提出する事業計画書などの内容次第ではビザの更新は難しくなるようです。

創業融資なんて期待できない

さらに付け加えると、日本人経営者の場合、スタートアップの時期が一番融資が受けやすく、ある程度の余裕を持った経営ができますが、海外の経営者は基本的に融資は期待できません。

なぜなら、最初は経営管理ビザの期間が1年(経営が安定してきた場合、3年、5年の在留期間が認めれます)ですので、デフォルトを警戒するため、金融機関は融資には応じてくれないでしょう。

そのため、海外の経営者は、ある程度の資金力がないと日本での起業は難しいといえます。

また、お付き合いのある金融機関担当者曰く、不動産(収益物件)を購入する際においても融資は難しいとのこと。

自己資金を半分以上用意し、購入する不動産を担保に入れたとしても、在留期間がネックとなるため、融資はむずかしいようです。

かりに融資に応じてくれたとしても、返済期間は在留期間の範囲内ですので、永住権がない限り、融資条件は厳しいといえます。

日本で起業しても本当にサポートしてくれる人が少ない問題

ご相談を受けて本当に感じるのが、日本では行政機関を含めて、海外の方を受け入れ、支援する体制がまだまだ整っていないなと感じます。

コミュニケーションの問題が大きいのでしょう。

身近な先輩経営者を頼ったり、ビザの申請を依頼した方に引き続き依頼するケースが多いのですが、高額な手数料を請求されていたり、専門家ではないため、手続きが中途半端で不備があったりと散々です。

わたしの場合は、冒頭での行政書士の先生からのご紹介が多いため、海外の経営者のなかでも中国人経営者と接する機会が多いのですが、ご相談に来られるケースとして多いのは以下のとおり。

海外の経営者の悩み

  • 法人設立やビザ取得、銀行口座開設などでブローカーから高額な報酬を請求され、説明もなく、きちんとできているか不安
  • 日本の税金(税率)や社会保険について詳しく教えてほしい
  • 税務署や年金事務所から届いた書類の意味を教えてほしい
  • 銀行口座の開設や社会保険料の納付、給与計算など経理の相談にも対応してほしい
  • 国内外からの不動産投資に関する税金のことを教えてほしい
  • いまの顧問税理士とは会ったことがなく、担当者も相談にのってくれない。また、申告についての説明もなく適当に処理されていると感じる
  • 輸出をしているが、消費税の輸出還付が遅く、資金繰りが厳しい
  • 母国語で気軽に相談したいが対応してもらえない

わたしがお会いする中国人経営者の方々は、厳しい経営環境でも本当にまじめに日本でビジネスをして、永住権を獲得したいと考えている方ばかりです。

そんな方々へ、すこしでもお力になりたいと思い、中国語に対応できる税務申告サービスをはじめました。

中国語に対応できるといっても、わたしは中国語を話せません笑

行政書士の先生やスタッフに助けられて、お客様とコミュニケーションを取っています。

中国語に対応できる税務申告サービスの支援内容

中国語に対応できる税務申告サービスでは、先ほど列挙した「海外の経営者の悩み」を解決できる支援を心がけています。

具体的には下記のとおりです。

当事務所の支援の特徴の一つとして、クラウド会計の導入が挙げられます。

クラウド会計の導入は、お客様の経理業務と当事務所の記帳業務、双方の手間を大幅に削減できることにより、タイムリーに試算表の確認が行なえます。

タイムリーに試算表の確認が行なえれば、経営者への情報提供のスピードがアップするだけではなく、課税期間を短くした消費の輸出還付申告や銀行での融資、納税予測や節税提案など、資金繰りに直結する提案ができるメリットがあります。

ほか、希望者には、毎回テーマを決めて税金や会計に関するセミナー(勉強会)を開催しております。

当事務所の特徴や、顧問契約を結んでいる中国人経営者のお客様からのお声をまとめていますので、詳しくはこちらをご覧ください。

詳しくはコチラ

当事務所から中国人経営者へのメッセージ

いまの顧問税理士から、日本の税金の説明はもちろんのこと、一般的な節税方法すら提案してもらえていなかったり、消費税の検討が必要となる高額な不動産投資についても説明を受けていない状況ではないですか?

この状況では、経営判断の材料となる「情報」がなく、明らかに不利で、必要以上の税金を負担している可能性があります。

おそらく顧問税理士から、「どうせ説明しても伝わらないだろう」「時間がかかる」ことなどを理由に十分な支援が受けられていないのではないでしょうか。

 

一方で、中国人経営者の方々にも原因があって、安易に料金の安い税理士を選ぶ傾向にあります。

比較対象がないこと、サービス内容と料金の説明をキチンと受けていないと考えられますので、これはある意味、仕方のない部分かもしれません。

いずれにせよ、コミュニケーション不足が、不利な経営環境に直結してしまっているというわけです。

 

このような不利な状況にある中国人経営者の経営環境改善と積極支援をすることで、みなさまには日本を起業の地に選んで良かったと思ってもらいたいと考えています。

また、支援を継続することで、適正な税務申告も図れますし、なにより、当事務所もお客様と共に成長、発展できると信じています。

 

まずは、WeChatでも結構ですので、お気軽にお問い合わせください。

詳しくはコチラ

あとがき

2年ぶりの投稿。

ワードプレスの操作や、文章の書き方も忘れてしまって、めちゃくちゃ時間がかかってしまいました。

この2年の間、放置していた当ブログがきっかけで、雑誌執筆のご依頼も複数いただきました。稚拙な文章でも書いていれば、どなたかが見てくれていて、新たな出会いにつながるすばらしさを経験させてもらいました。

毎日ではなくても、書けるときに書こうかなと思わせてくれる貴重な経験でした。(先日の執筆依頼は忙しくて断ってしまいました。スミマセン。)

そして、以前から当事務所のホームページへお越しくださったみなさま、ぼちぼちマイペースで情報発信していきますので、今後ともよろしくお願いいたします。

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