経営指針

事業計画書の作成と運用

2019年11月15日

今回は事業計画書のお話。

体裁の整った数値計画が、良い事業計画ではありません。

事業計画は体裁の整った、きれいな数値計画であればあるほど、作成できたことに達成感を感じ、そこで満足してしまいます。

この満足感は少々危険です。

なぜなら、きれいな数値計画作成で、満足感があるため、このとおりに行動すれば、「成功できる!」と信じているからです。

 

今回は事業計画の作成と運用について解説しようと思います。

 

成功者の事業計画は行動の後付け

事業計画を軽視しているわけではありません。必要だと思ってます。

しかし、作成した事業計画書どおりに行動することは危険だと思っています。

 

有名な経営者などが語る成功談に感化され、「彼らのように事業計画を立てて行動すれば成功できる。」と誤って解釈してはいけません。

事業計画どおりに行動して成功される方もゼロではないでしょう。
しかし、成功者が語るのは、あくまで体験談なので、「とってきた行動が事業計画どおり、戦略どおり」だったんだと解釈してはいけません。
わたしは、事業計画は行動の後付けだと思っています。

経営学の権威とされるヘンリー・ミンツバーグ教授はこう言っています。

 

現実的には、ある程度先を考えておきながら適時対応していくことになるだろう。実現された戦略は最初から明確に意図したものではなく、行動の一つひとつが集積され、その都度学習する過程で戦略の一貫性やパターンが形成される。

ヘンリー・ミンツバーグ

 

つまり、事業計画どおりにはいかない、事業計画に縛られ過ぎてはいけないと理解するべきです。

何度もいいますが、事業計画自体を否定しているわけではありません。必要だと思っていますが、すべてではないと思っています。

 

現在作成できる事業計画と、将来作成できる事業計画の違い

わたしも税理士事務所を開業してわかることですが、経営というものは山登りに近いイメージなのかもしれません。

山登りは学生時代の遠足程度の経験しかないわたしが言うのもなんですが笑

 

登り始めの景色と数百メートル登った時の景色は当然違います。
登り始め地点で500m先が見えていたのが、500m進むと、また更に数百メートル先が見えているはずです。

また、振り返ると進んできた500mは、見えているだけではなく進んだ500mなので経験がプラスされているため、見え方に奥行きがあるはずです。
見え方の奥行きとは、経験値に裏付けされた効率です。
スタート地点から現時点までは進み方がわかっているので、最短距離(労力)で現時点までは進めるはずですよね。

 

何が言いたいのかというと、事業計画は現在と将来の「見え方や考え方」が違うはずなので、その都度一からの作り直しまではしなくても、細かなアップデート、軌道修正はすべきです。

決して、当初の事業計画を5年、10年で、まじめに計画どおりに進めてはいけないのかなと思います。

 

事業計画の運用

事業計画の運用は、その都度アップデートされたものを機転を利かせながら運用するべきだと思っています。

5年後や10年後のゴール地点を意識して進めば、そのプロセス(途中の成長曲線)はどうでも良いと思っています。
声を大きくして言えないですが、ゴール地点を明確にしておけば、金融機関へ提出する事業計画書なんか適当で良いんです。計画どおりに進めなくても良いんです。

ただし、事業計画どおりに進めなくても、自分で何とかできることはしっかり管理しておくことが重要です。

例えば、売上の数値計画なんか誰にも読めません。どうなるかわかりませんよね。

でも、経費の数値計画は絶対に読めます。
使うか使わないかを決めるのは経営者自身ですから。

自身で管理、コントロールできることはキッチリやりましょう。これをやらずしてゴール地点には到達できません。

 

まとめ

事業計画書の作成と運用を解説しました。

事業計画書の作成はなかなか一人では難しいのかもしれません。
誰かに計画や悩みを聞いてもらったり、現在の収支や、計画を実行した場合の収支予測をしてもらったりと、「数メートル先」を知ることが一人では難しいからです。

話を聞いて理解してくれる方が近くにいれば良いですが、いない場合、関与している税理士がこの役割を果たしてくれると思っているので、一度相談してみてください。

そこであまり相談に乗ってもらえない、うちのことを理解してもらえていないと感じたときは、わたしにご連絡ください。

もちろん、わたしも立派なことは言えません。
しかし、少なくとも一緒に知恵を出し合って事業計画、経営を考えていきましょうというスタンスではお付き合いができます。

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