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消費税が10%になってしまいました・・・【税込同一価格について思うこと】

2019年10月15日

少し前に値上げについて思うことを書いたばかりですが、私は、安売りせず適正な料金をもらいましょうの考え方です。

価値ある商品やサービスを提供する方々が、変な価格競争をして、採算が取れず廃業するのは残念だと思うからです。

 

たまに、「うちも価格競争に巻き込まれてな~」と言う方がいらっしゃいますが、ほんとうに価格競争って誰かを巻き込むんでしょうか??

個人的には競合他社の台頭などで、商売環境が激変しているにもかかわらず、これといった戦略も立てず、旧態依然とした経営、商品やサービスを提供し続けた結果、値下げしないと売れなくなっただけだと思っています

厳しい言い方かもしれませんが、経営者として本来の仕事をサボった(できなかった?)結果で、決して、価格競争の巻き込み事故ではないような気がします。

我々の業界も然りですね。
これからはそうならないように考えて行動しないといけません。

 

さて、話が脇道へ逸れたので本題に戻すと、先日、たまに利用させてもらうお店でのオーダーのとき、「あれ?これって結構高くなってないか?」と思ってしまいました。

よく見ると、一部の商品価格は据え置き、一部の商品は数百円の値上げとバラバラな様子。
例えば300円やった商品が350円になっていたり、びっくりしたのが300円やった商品が500円になっていたり・・・(笑)

お店全体で見れば数%程度になるのかもしれませんが、便乗値上げ感が強かったので、客離れが心配になりました。
また、テイクアウトも可能なお店でしたが、価格は分けずに、税込同一価格のようでした。

 

この税込同一価格について、採用している企業も結構多いようなので、注意点をまとめました。

 

税込同一価格とは

税込同一価格表示をせず、これまで通りイートインとテイクアウトいずれも行っているお店では、表示方法は色々ありますが、下記のようなメニュー表になるかと思います。

 

メニュー

びんビール(大)・・・700円(+税)

ホルモン焼き・・・500円(+税)

もつ鍋(2人前より)・・・1,500円(+税)

※イートイン、お酒は10%、テイクアウトは8%の消費税を頂戴します。

 

一方、税込同一価格の場合は、イートインとテイクアウトともにお客さんが支払う料金は同一になりますので、下記のようなメニュー表になります。

 

メニュー

びんビール(大)・・・770円

ホルモン焼き・・・550円

もつ鍋(2人前より)・・・1,650円

 

このメニュー表示では、税込価格を10%で統一していますが、価格の設定はお店それぞれ可能で、税務署も価格を統一する事を問題視していません。

お客さんにとって、支払う料金が同一ということは、わかりやすくて良いのかなと思う反面、少し面倒なことも考えられます。

 

税込同一価格の注意点

例えば、「税率ごとに消費税を乗せたお店」と「税率に関係なく価格が統一されたお店」どっちに買いに行くかを考えると、私は後者を選びます。

テイクアウトの場合は少しだけ損しているのかもしれませんが、支払う金額がわかりやすいというのと、一円玉を使う機会を減らせると思うと絶対にこちらです。

ただし、税込同一価格にすることで、消費者がわかっていないことや、お店側でも少し注意が必要なことがあります。

 

実は、本体価格が変わっている

これは消費者側が知っておかないといけない話です。

 

消費増税が始まった10月から遡ること一月前、大手牛丼チェーンのすき家が、税込同一価格表示を表明し、これに吉野家が大反論するという記事が出ていました。

吉野家は反論したのではなく、このように考えたようです。

 

本体価格を2つにしてしまえば、同じ商品なのに価格が異なる一物二価ということになってしまう

吉野家広報担当

 

これは税込同一価格の最大のデメリットかと思います。

要は帳尻(支払金額)を合わせているので、頭(本体価格)がイートインとテイクアウトで異なってしまうということです。

 

先の税込同一価格メニューでいうと、ホルモン焼きは550円ですが、イートインの場合の本体価格は500円、テイクアウトの場合の本体価格は509円になり、同じ商品内容でありながら、消費形態によって商品の本体価格に差が生じてしまいます。

でも、支払う金額は一緒。

軽減税率は安くなると思っていても実際に支払う金額は一緒。

軽減税率ってフィクションみたいですよね。

 

お店側は結局、適正な税率での申告が必要

一方、こちらはお店側の話。

 

税込同一価格にしても、消費税の申告納付額には影響を及ぼしません。

たまに、価格を統一するとイートインとテイクアウトを聞かなくていいとか、税率の判断をする手間を省けると勘違いされる方がいらっしゃいますが、間違いです。

イートインとテイクアウト同じ税込価格だからといって、一律同じ税率で申告することはできず、イートインとテイクアウトを販売時点で意思確認して記帳しておく必要があります。

その意味から、税込同一価格を導入しようとするお店は、イートインとテイクアウトの区分管理ができるオペレーションを整える必要があります。

 

まとめ

この記事の内容をまとめようと思ったきっかけが、たまに行くお店で感じた、「便乗値上げ感」です。

「便乗値上げ」の全てが悪いことだと思いません。今まで我慢してきて、さすがに10%は耐えきれず、値上げに踏み切る企業も多いと思っているので。

 

ただ、値上げの幅に関して、一割程度の値上げは消費増税の範囲と理解できますが、それ以上となると便乗値上げの領域ではないでしょうか。

私が心配することではありませんが、冒頭のお店では元々300円だったものが500円になったわけで、以前より量が少し増えました、原材料が高騰しましたなど、誤解を与えないようにした方が良かったのかなと思いました。

常連客からすると、ある商品は据え置き、ある商品は70%近くの値上げと容易に理解でき、一部の商品に価格を転嫁していることがわかるので、今後の営業を考えれば、言い訳程度でも、なんかしらのアナウンスがあっても良いのかなと。

 

まぁ、色々感じる人がいるので、商売は難しいですね。

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