経営指針

人間関係で存在するパワーバランス【パワーバランスの欠落は経営者にとって致命傷になるかも!?】

2020年2月5日

人間関係で存在するパワーバランス。

どちらかが優位な立場を利用して無理強いをするみたいなかんじでしょうか。

力関係みたいなもんですよね。

たとえば、人間関係で例を挙げると・・・

 

パワーバランスが存在する!?人間関係

先輩と後輩、上司と部下、社長と社員などの関係

夫婦関係

友人関係

ビジネスでの利害関係者

 

個人的な見解ですが、このような人間関係についてまとめていきたいと思います。

今回の記事をまとめるきっかけになったのが、ある金融機関窓口で聞こえてきたやり取り。

経営者らしき方が、融資担当者を怒鳴りつけていたんですね。。。

「この社長、何もわかってないな~。たぶん何事もうまい事いってないんやろな。」って思ってしまいました。

 

確かに存在するパワーバランスでも、この感覚の欠落は、経営者にとって致命傷になると思っています。

このあたりについてまとめていきたいと思いますので、お付き合い頂ければ幸いです。

 

人間関係で存在するパワーバランスの例

大昔から自然界では、大が小を支配するパワーバランスは当たり前で、強い者が上に立つので、これは否定できないものです。

このパワーバランスは形を変えてはいますが、いまでも確かに存在します。

以下、色々な人間関係から想定できるパワーバランスを確認したいと思います。

 

先輩と後輩、上司と部下、社長と社員などの関係

これは、どんな人にとっても感じたことがあるパワーバランスですよね。

学生時代や社会に入ってからの先輩と後輩の関係は、年長者であることや、クラブ活動での上下関係、仕事を教わることなどで、どちらかが優位性を意識し、知らず知らずのうちにパワーバランスが存在することになるというパターンが多いのではないでしょうか。

また、社長と社員の関係については、雇用関係が影響していますよね。

思い返してみてください。

この3つの身近な人間関係でのパワーバランスは、信頼関係の上に成り立っていないでしょうか?

もちろん、人間なので、好き嫌いはあります笑

でもそれは置いといて、この3つの身近な人間関係で存在するパワーバランスは、どこかで信頼関係がなければ成り立つことはないと思っています。

 

夫婦関係

ここでのパワーバランスは、主導権と表現する方が正しいのかもしれません。

ここはあまり多くを語りたくないので、さらっといきます。

まず、男性の場合、家庭では主導権を握ろうとしてはいけません。

主導権は放棄し、稼ぎや家事、育児での貢献度でアピールします。

 

あくまでアピール。アピールでとどめておいたほうが無難です。

一方、女性は家事や育児など家の仕事の大部分を取り仕切ってくれているので、ほとんどの家庭では、女性が主導権を握っているのではないでしょうか。

これも同じように、ベースは信頼関係ありきですよね。

信頼関係がなくなれば、夫婦関係も解消されるので、パワーバランスは、存在しなくなります。

 

友人関係

唯一、パワーバランスが存在しない人間関係なのではないでしょうか。

だから会うと楽しく過ごせるのかもしれません。

学生時代の先輩と後輩や、昔の職場の上司と部下の関係でも、社会に出たり、環境が変わると、友人関係になっていたりしますよね。

それって、やはり、先輩と後輩、上司と部下でも信頼関係があったということ。

また、そういった場合の多くは、パワーバランスって存在しなくなっていたりするもんです。

 

ビジネスでの利害関係者

まず、経営者の立場として、パワーバランスの存在を確認します。

利害関係者とは、中小企業に限定すると、社員や取引先、金融機関、税務署などの行政機関などが挙げられますが、ここにパワーバランスは存在するのでしょうか。

まず、社員との関係については、上述したように雇用関係があります。

これは、社員さんから労働力の提供があって、その対価として経営者(会社)が給料(報酬)を支払うという関係です。

雇用契約という法律により整備された契約関係なので、信頼関係の有無は関係ないように思えます。

ですが、社員さんから「この会社(経営者)は信頼できない」と判断されると、その雇用関係は解消されるという意味では、信頼関係が存在しているといえ、そのうえでパワーバランスも存在しています。

 

では、取引先や金融機関、税務署などの行政機関に対しては?

わたしは、ビジネスでの利害関係者は対等であるべきだと思っています。

パワーバランスが存在する人間関係でもポイントになるのは信頼関係でした。

パワーバランスには信頼関係が不可欠なんです。

たとえば、ビジネス、経営では相手の利益を考えることが重要です。

自社の利益だけを考える行動は、短期的に稼げても長期的には絶対稼げません。

相手の利益を考えることで、信頼関係が生まれ、長期的な取引が成立します。

金融機関とのお付き合いでも同じことがいえます。

冒頭でのある金融機関でのやり取りを紹介します。

 

ある金融機関窓口でのやり取り

先日、ある金融機関窓口で聞こえてきたやり取り。

状況を推測すると、自社の都合で融資を急いでいる経営者が、融資担当者(金融機関)の淡々としたペースにイライラしたのか、吠えている経営者がいました。

そのやり取りを聞いていると、経営者は横柄な態度で融資担当者を叱責し、明らかにパワーバランスの感覚が欠落している、勘違いしているかんじです。

こういう方も少なからず存在するので、否定はしません。(わたしはお付き合いしませんが・・・)

ですが、経営者として損していることに気付いていないんですね。

金融機関に媚びておいた方が良いと言っているのではありません。

パワーバランスのベースである、信頼関係を築けなければ、ビジネスは成立しません。

経営者としては成功しにくいのではないでしょうか。

 

勤務していたときの顧問先での事例

前任者へ頼んでいたと、決算料を不当に値切ってきたお客さまがいらっしゃいました。

正確には、その方は経営者ではない役員の方で、「決算料を値切った」と、自分の手柄として経営者にアピールしたいという変な人でした。

わたしは若かったこともあり、とぼけた感じでそんな話は聞いてませんって感じで対応していましたが、相手からすると対等な態度がイライラしたのでしょうか、電話口で結構怒っていました。

そんな様子を見ていた上司は、前任者にも状況を確認した結果、顧問契約を解消したことがありました。

そのとき上司がお客さまへお話ししていた内容も、やはり信頼関係、対等な関係性がない状態では関与できませんということでした。

 

まとめ

パワーバランスは当たり前に存在していますが、それは当たり前に信頼関係のうえに成り立っていることを意識するべきではないでしょうか。

経営は、相手の利益を考えることが重要ではないでしょうか。

それは、自身の利益を確保することでもあります。

パワーバランスや信頼関係の欠落は、経営者として致命傷になるのではないかと思う今日この頃。

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