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金利の引き下げ交渉【できれば利息はあんまり払いたくない・・・】

2019年10月30日

常々、金利は不測の事態に備えるための「保険」と割り切りましょうと言っていますが、金利があまりに高すぎるとじわじわと負担になってきますよね。

基本的に金利って会社によって異なることは何となく理解できても、その理由ってイメージはついても、なかなか説明できない方が多いと思います。

今回は、その金利メカニズムの解説をしていきますので、それを理解したうえで、まずは、自社の金融機関担当者と金利について雑談程度から始めてみてはいかがでしょうか。

 

制度融資における金利

制度融資とは、自治体が金融機関と連携して、中小企業や新規開業者など特定の利用者に向けておこなう融資をいいます。

例えば、大阪府では、小規模事業者支援のためのサポート資金、経営環境の変化により新たなチャレンジを行う企業を支援する資金、自然災害などにより事業に影響を受けた方を支援する資金などが用意されています。

このような性格のため、金利は低めに設定されており、また、すべての利用者が同一の金利で利用できます。

 

信用金庫、信用組合による金利

若い経営者の方はイメージしにくいかもしれませんが、信用金庫や信用組合の金利は、都市銀行などに比べて高く設定されている場合がほとんどです。

これは一つに、金融機関の収益構造の違いが起因しています。

例えば信用金庫について、預金や借入などでお付き合いする際、出資を依頼されます。
これは、信用金庫が地域社会の相互扶助を目的としている組織体であるためです。
利用者は信用金庫の会員として地域社会の発展に貢献し、自らも援助してもらう関係です。

また、出資金ですので、基本的に毎年出資配当が受けられますし、会員を辞める時は全額返還されます。

出資配当率が意外と高かったりするので、結構出資をされている方もいらっしゃいます。

 

前振りが長くなりましたが、基本的に信用金庫や信用組合は、職員さんが上記会員などから集めた預金が融資資金となっています。
都市銀行も同じようなことを行いますが、一定の地域を活動拠点とする信用金庫や信用組合とは市場規模が大きく異なりますので、より大きな資金が調達できることになります。

大きな資金を取り扱いできる都市銀行は、信用金庫や信用組合より金利を低くできる理由がここにあります。

 

融資先のリスクにより設定される金利

たまに経営者の方とお話していると、他社の金利と比較して残念がる方がいらっしゃいます。

何の状況もわからいまま他社の金利を羨ましがり、気にしても仕方がない事とは分かっていながら、他社の金利は気になりますし、何となく悔しい気持ちはよくわかります。

なぜこのような差が生じるかというと、金融機関は融資先の業績に応じたリスクを設定しているからです。

いわゆる引当金というものです。
引当金とは債権の回収リスクを想定し、万が一に備えて費用計上することにより資金を積立ておくことです。
また、この引当金の計算は融資先の業績などに応じて、事業者区分を行い、引当率を設定しています。

なので、金融機関としては引当率よりも低い金利設定はできない、する意味がないということなんです。

 

まとめ

金利については貸す側、借りる側、双方の事情により設定されていることがご理解いただけたかと思います。

金利の引下げ交渉は、このことを理解したうえで、行うようにしましょう。
相手の立場を理解しないで、行き過ぎた金利の交渉をしてしまうと相手に不快感を与えるばかりか、資金調達ができなくなる可能性もあります。

また、何かしらの状況が変わらない限り、金利の引下げ交渉で1%も2%も大幅に金利が変わることはありません。
恐らくコンマ数パーセントの世界で、それが自社にもたらすメリットと金融機関へ与えてしまうデメリットを天秤にかけてください。

例えば、5年返済で1,000万円借入した場合、0.1%の金利引下げが与える効果は5年で25,000円、一年あたり5,000円程度ですよね。

金利交渉はするべきではないとは思いませんが、行き過ぎた金利交渉、過度な期待は禁物です

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