会社の税金 会計・経理

リサイクル預託金の仕訳と消費税処理ってどうするの?

2020年6月3日

車を買った、売った、廃車したときの会計仕訳で必ず登場するリサイクル料金。

人によっては少額なため、車両代金に含めて減価償却する方もいらっしゃいますが、正しい処理ではありません。

正しい経理処理

  • 車を買ったとき
    リサイクル預託金や預け金などの勘定科目で資産計上する
  • 車を売ったとき
    リサイクル預託金も含めて車を売ったという処理をする
  • 廃車したとき
    リサイクル預託金を手数料として費用処理する

正しい経理処理はなんとなくわかっても、こんな疑問ありませんか?

はてな

  • シュレッダーダスト料金?エアバッグ類料金?いろいろあるけど、全部をリサイクル預託金として資産計上すればええの?
  • 車を売ったらリサイクル預託金も含めて売却?どう処理すんの?
  • 廃車のときは手数料?お金は払ってないけど?勘定科目は?
  • ちなみに消費税はどう処理すんの?

今回の記事は、このような疑問が解決できるかと思います。

 

リサイクル預託金の仕訳と消費税処理ってどうするの?

自動車リサイクル法により、車を買った人は、廃車のときのリサイクル料金をあらかじめ負担することになっています。

このリサイクル料金は一旦、資金管理法人に預けられ、最終的にその車が廃車されるときにリサイクルをする業者に支払われます。

さて、このリサイクル料金ですが、内訳はこのようになっています。

勘定科目 消費税
シュレッダーダスト料金  

リサイクル預託金 or 預け金

 

対象外(不課税)

エアバッグ類料金
フロン類料金
情報管理料金
資金管理料金 支払手数料 課税仕入10%

上記のリサイクル料金の内訳を確認しながら、経理処理や消費税についてまとめていきます。

 

シュレッダーダスト料金?エアバッグ類料金?いろいろあるけど、全部をリサイクル預託金として資産計上すればええの?

まずは勘定科目について、資金管理料金以外をリサイクル預託金とか預け金という勘定科目で処理します。

理由としては、車を買ったときにリサイクル料金として負担したお金は廃車まで効力を発揮しないので、経費にならず、ただお金を払っただけという経理処理が求められるからです。

また、お金を払っただけで、サービスもなにも受けていないので、消費税も関係ありません。

ただし、資金管理料金については、廃車されるときに効力を発揮するものではなく、資金管理団体への管理手数料なので、直ちにサービスを受けることになります。

よって、支払手数料という勘定科目で経費処理をし、通常の手数料と同じく、消費税が課税される取引なので、課税仕入として仕入税額控除を受けます。

 

仕訳例

車両運搬具(課税仕入)1,000,000/現預金1,000,000

リサイクル預託金(対象外)10,000/現預金10,000

支払手数料110(課税仕入)/現預金110

 

車を売ったらリサイクル預託金も含めて売却?どう処理すんの?

車を買ったときリサイクル預託金とか預け金で処理しているということは、資産として計上されているということ。

車に紐づけされた金銭債権ですね。

なので、この車を売ったときには、帳簿価額とリサイクル預託金の合計額が譲渡原価となります。

注意が必要なのは、リサイクル預託金の消費税処理。

金額は少ないですが、金銭債権の譲渡に該当するので、消費税処理は非課税取引となり、課税売上割合の計算上、譲渡対価の5%が分母に加算されます。

■前提条件

帳簿価額800,000円

リサイクル預託金10,000円

下取り価額500,000円(リサイクル料金込み)

上記のような場合、仕訳例は下記のようになります。

仕訳例

現預金490,000円/固定資産譲渡損490,000円(課税売上)

現預金10,000円/リサイクル預託金10,000円(非課税売上)

固定資産譲渡損800,000円/車両運搬具800,000円

リサイクル預託金の消費税区分を非課税売上にしていますが、会計ソフトでは、非課税売上とせず、「非課税売上5%」とか「有価証券譲渡」という課税フラグを設定してください。

非課税売上の課税フラグにしてしまうと、全額(10,000円)が課税売上割合の計算に使われてしまうので、ご注意ください。

 

廃車のときは手数料?お金は払ってないけど?勘定科目は?

さて、いよいよ車を廃車するとき、資金管理法人に預けられていたリサイクル料金がやっと役目を果たしてくれます。

引き取り業者へ車を引き渡した時点で、資金管理法人から引き取り業者へこのお金が支払われるので、この時点で資産として計上していたリサイクル預託金が費用処理され、消費税もおなじく課税仕入として経理処理します。

上記前提条件を使って、廃車したときの仕訳例は下記のとおり。

仕訳例

固定資産除却損800,000円/車両運搬具800,000円

雑損失10,000円(課税仕入)/リサイクル預託金10,000円

お金を払っていないのに経費にできるの?と思われるかもしれませんが、お金は車を買ったときに払っています。

これは新車に限らず、中古車を買ったときも同様の理屈です。

先にお金だけを払っていて何もしていなかったのが、車を廃車するときにはじめてリサイクルというサービスを受けるので、この時点で経費処理することになります。

 

まとめ

リサイクル預託金という忘れられがちなものについてまとめました。

実務的には、ほんとうに忘れられていることが多くて、すでにその車両は無いのに資産として残っている場合もよくあります。

そんなときは、雑損失で会計処理して、別表調整(税金計算上、損金にしない)すれば税務署は文句言ってこないのかなと。

金額が少ないので別表調整していなくても大きな問題にもならないのかもしれませんが、心証が良くないので。

 

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